PROFILE

松本茂高  Shigetaka Matsumoto

1973年神奈川県生まれ。21歳の時に初めて訪れたアラスカの原野に圧倒され、現在もアラスカを中心とした旅を続けている。
ニコンサロン新宿、モンベル、コニカミノルタプラザ新宿、山梨県北杜市津金学校などで個展を開催。




2013年2月24日日曜日

太古の記憶 Page 3


繋がり紡ぎあう生命  

Pacific Northwest Coast ALASKA , CANADA



最後の氷河期が終わる一万年以上前から、北米北西海岸一帯にはモンゴロイド(アメリカ先住民の祖先)が暮らしてきた。彼らは氷河が後退して生まれた沿岸部の森や川に沿って集落を造っていった。彼らは、あらゆるすべての生命、雨や風などの自然現象にさえスピリット(精霊)が宿り、森羅万象にはすべて意思があると信じてきた。そして、沿岸部の森と海の恵みに支えられて生きてきた。北米北西海岸に暮らしてきた人々は、総じて狩猟採集の生活を営み、自然の中で編み出された様々な叡智は、子孫へと受け継がれていった。そして、彼らの遠い祖先と精霊たちの物語をトーテムポールに刻み込んだ。


Old Totem Pole
British Columbia, Canada



巨大な氷河を抱く南東アラスカの山々。遥か昔に山間部へ降り積もった雪は氷河となり、長い年月をかけて海岸部まで押し流されてゆく。そして、その氷河は爆発音にも似た音をフィヨルドの谷に轟かせながら、再び海に帰ってゆく。長い長い、人の一生を遥かにこえた水の輪廻。



Tide water glacier
Glacier Bay National Park and Preserve, Alaska



be continued.


0 件のコメント:

コメントを投稿