PROFILE

松本茂高  Shigetaka Matsumoto

1973年神奈川県生まれ。21歳の時に初めて訪れたアラスカの原野に圧倒され、現在もアラスカを中心とした旅を続けている。
ニコンサロン新宿、モンベル、コニカミノルタプラザ新宿、山梨県北杜市津金学校などで個展を開催。




2018年8月6日月曜日

旅の最後の夜

The last night of the wilderness trip




バックパッキングとパックラフトの旅をスタートさせてから2週間目の夜。相変わらず、夜になっても太陽は地平線上に留まっている。

明日はセスナ機が僕たちを迎えに来てくれる日だ。この風景も今夜で終わりだと思うと少し感傷的になり、テントの中へ入らずにいつまでも北極圏の冷たい風に吹かれていた。

ふと、セスナ機をチャーターして何もない原野に降ろしてもらってからずっと、まだ一度も人工物を見ていないことに気づく。そう、ここは1000年前と何も変わらない手付かずの自然が広がっているんだ...。僕らはなんて貴重で贅沢な時間を過ごしているのだろう。

また来よう。また来れば良いんだね。

2018年6月 北極圏国立野生動物保護区