Encounter with the my first wolf
初めて自分が撮ったオオカミの写真。
1996年9月デナリ国立公園
オオカミ。
アラスカの原野を想像する時、必ずといってオオカミとグリズリーの存在をどこかに意識する。
自分にとっての初めてのオオカミとの出会いは、1995年9月、秋のユーコン川を一人で下っていた時のことである。たった一人での初めてのウィルダネス体験に、どうしようもなく寂しさと心細さを感じながら毎日、カヌーで川を下っていた。
ある晩、島のような大きな中州でキャンプをしていた時、テントの中でオオカミの遠吠えを対岸の森の方角から聞こえてきた。そしてその声はあたり一面へと次々と広がっていった。まるで、これから狩りを始めるぞという雄叫び声のように感じ、そしてそのターゲットはテントの中の自分ではないのかという恐怖にがたがたと打震えていた。
しかし、その声はやがて遠くへと過ぎ去り、あたりは再び静寂に包まれていった。
その時以来、自分はアラスカやカナダの原野を旅する時、必ずといって毎晩テントの中でオオカミの遠吠えを闇のどこかに探してしまう。
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